新型コロナウイルス感染症の流行 (2019年-)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2020年1月12日〜2月29日にCOVID-19患者が確認された地域の拡大を示した動く地図
|
|
疾病 | 新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) |
---|---|
ウイルス株 | 2019新型コロナウイルス (SARS-CoV-2) |
最初の発生 |
|
場所 |
|
初発症例 | 2019年11月17日 |
確定症例数 | 13,129,946人以上[1] |
回復者数 | 7,641,979人以上[1] |
死者数
|
573,198人以上[1] |
感染地域
|
215カ国・地域[1] |
新型コロナウイルス感染症の流行(しんがたコロナウイルスかんせんしょうのりゅうこう)は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染によって引き起こされる急性呼吸器疾患(COVID-19)の世界的流行を指す。新型コロナウイルスは潜伏性が高いため全世界に感染を拡大し、世界中で移動制限が行われた。世界の経済活動はオンラインとシャットイン・エコノミーに移行し、変化に適応できない業界は大きなダメージを負った。
概要
前述の通り、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)により引き起こされたパンデミックである。潜伏性の高いウイルスの特性から、全世界が感染症の危険に晒され、ロックダウンや入国制限、オリンピック延期など、人類が過去に経験していない事態に陥った。パンデミックを収束させるために実施されたロックダウンなど各種政策において、反グローバリズム、反民主主義的な措置も一部必要となり、世界の体制に大きな変化を及ぼした。経済的にも打撃は大きく、国際通貨基金 (IMF) は、2020年の世界GDP成長率が-3.0%になるとの予測を発表した[2]。この負の成長率は2008年のリーマン・ショック時の-0.1%を遥かに超える値で、1929年の世界恐慌(当時の世界GDP成長率は-15.0%)以来の大恐慌となり、各界でコロナ・ショックとも称された[3][4][5][6]。さらに20世紀末から順次整備されてきたオンライン環境を使ってシャットイン・エコノミー(家に閉じこもる経済)の実践が始まり、世界経済の在り方は大きく変化していった[7]。コロナ・ショック前後の社会を区別するため、Beforeコロナ(ビフォアコロナ)およびAfterコロナ(アフターコロナ)、Underコロナ(アンダーコロナ)、Withコロナ(ウィズコロナ)などの用語も提唱されている[8]。SARS-CoV-2が研究途上のウイルスであることから対応方法に正解が無く、未だに先の見えない状況が続いている。2020年7月13日時点で、感染は215の国と地域で起きており、感染者13,129,946人、死者573,198人、回復者7,641,979人となった[1]。世界の感染者数は指数関数的な伸びを見せている。
新型コロナウイルス感染症の特徴
SARS-CoV-2と呼ばれるコロナウイルスは、中国の湖北省武漢市の武漢華南海鮮卸売市場で初めて同定された[9]。SARS-CoV-2は主として、咳やくしゃみで出た呼吸器飛沫を介して、インフルエンザウィルス等と同様の経路でヒト・ヒトの間で感染する[10][11]。感染から発症までの時間は通例5日であるが、人によって2日から14日までの幅がある[11][12]。感染しても無症状のまま経過することも多いが、症状としては発熱、咳、息切れ、味覚または嗅覚の異常、寒気や悪寒、頭痛、のどの痛み、筋肉の痛みなどを伴うことがある[11][12][13]。合併症としては、肺炎や急性呼吸窮迫症候群などを伴うことがある。SARS-CoV-2に対しては、ワクチンや特効のある抗ウイルス治療薬が存在せず、研究が進められている。臨床では、症状管理および支持療法を主眼とした取り組みが行われている。推奨されている予防策としては、手洗い、病気にかかっている人との距離を保つこと、さらに感染が疑われる場合には14日間の自己隔離および経過観察を取ることなどが挙げられる[11]。一方で、PCR検査で陽性反応が出て入院し、その後の検査で陰性となり症状も落ち着いたため退院したが、最初の発症から2週間以上経過して、再び検査で陽性となった事例も出てきており、コロナウイルスの再活性化か別の型の再感染の可能性が指摘されている[14][15]。
パンデミックの経緯
パンデミックに至った経緯としては次の通り。背景として、21世紀に入ってから感染症の流行が急増(国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態 (PHEIC)も既に5回起きていた)しており、一部の専門家は遠からず危機的なパンデミックが起きるであろうと予測していたが、その予測に対して誰も対策を行っていなかった事がある。パンデミックへの未対策が半ば放置されている状況下で、2019年11月22日に中華人民共和国湖北省武漢市で「原因不明のウイルス性肺炎」が初めて確認され、その後は武漢市内から中国大陸に感染が拡がり、中国以外の国家と地域に拡大していった[16]。新型コロナウイルスの特徴は今までのSARS,MERS等と同様かと思いきや、過去にない潜伏性の高さから、人類の経済活動を利用して急速に感染を拡大し、2020年1月30日に世界保健機関 (WHO) は6回目となる「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態 (PHEIC)」を宣言[17]した。2月28日にはこの疾患が世界規模で流行する危険性について最高レベルの「非常に高い」と評価し[18]、3月11日、テドロス・アダノムWHO事務局長はWHOの基準を逸脱してパンデミック(世界的流行)相当との認識を表明した[19][20]。
コロナ・ショック
流行の影響は180以上の国と地域に及び、中国、韓国、イタリアやスペインを始めとした欧州、日本、米国などでは大規模な流行が発生している[21]。これにより、世界各国の主要都市で相次いでロックダウン(都市封鎖・移動制限)が実施され、国境を跨いで移動する事も難しくなったことで、コロナ・ショックと呼ばれる社会・経済的影響も引き起こしている。特に、大幅な需要減とサプライチェーンの混乱と経営破綻が実体経済に深刻なダメージを与えた。コロナ・ショックは実体経済を支える仕組みを破壊する点で、金融市場のみを混乱させたリーマン・ショックよりも性質が悪いと言われている。経済活動と感染拡大防止の両立を目指す世界各国の対応はうまく行っておらず、全世界の感染者数の伸びは依然として指数関数的な傾向を見せ続けている。
文化的特異点の到来
2020年、人類は経済活動が感染拡大を引き起こすというジレンマを抱えた事で、人類が持つ価値観に根本的な変容を求められた(主にオンラインとシャットイン・エコノミーへの移行)。この変容は生活様式の非連続な変化という意味で文化的特異点と見做せる。あらゆる活動でソーシャル・ディスタンスが求められる昨今、Beforeコロナの日常に戻れるかどうかが人類の大きな関心事となっているが、新型コロナウイルスの不明点は多く、各国が手探り状態で対応策を生み出している段階にあるため、現段階ではAfterコロナについて確実な事は何一つ分からないと言える。
疫学
2019年12月下旬、中華人民共和国の湖北省武漢市で原因不明の肺炎のクラスター(小規模の集団感染)が発生したことが保健当局によって報告された。最初の患者群は主に武漢華南海鮮卸売市場との関連がみられたため、ウイルスは動物原性感染したものと考えられている[9]。この感染を引き起こしたウイルスは、コウモリコロナウイルス[22]、センザンコウコロナウイルス[23]、およびSARSコロナウイルス(SARS-CoV)[24]と密接な関連のある新たなウイルスとして、後にSARS-CoV-2と命名された[25]。このウイルスはキクガシラコウモリ属のコウモリに由来するものと信じられている[26]。
2019年12月1日、武漢華南海鮮卸売市場への曝露歴も、新型ウイルスが検出された最初のクラスターの残りの40人との接触歴もない人において、最初の症状が発生したことが報告された[27]。この最初のクラスターのうち、3分の2は生鮮市場との関連がみられ、生きた動物を売っていたこともわかった[27]。
2020年1月31日、世界保健機関 (WHO)は感染症の発生を受けて、国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態を宣言した[28]。WHOのテドロス・アダノム[疑問点 ]事務局長は2月24日の時点で、世界の他の地域でこの疾病の市中感染が持続している可能性があったにもかかわらず、「かなりの数の症例を回避するため」と、ウイルスに対する中国の対応への賞賛を維持していた[29]。
初期の段階において、症例数はおよそ7日と半日ごとに倍増した[30]。2020年1月上旬から中旬にかけて、春節の人の移動に加えて、中国の交通の結節点である武漢から国中に感染した人々が急速に拡散したことも手伝って、ウイルスは中国の他の省にも広がった[31]。中国は1月20日、北京の2人と深圳の1人を含め、一日に140人近く新たな患者が発生していることを報告した[32]。後の公式データが示したところでは、1月20日までに既に6,174人のウイルス感染患者が症状を発症していたとされる[33]。
WHOは2020年2月26日、中国で新たな感染者の報告数が減少傾向にあるものの、イタリア、イラン、および韓国で感染者数が急に増加しており、2月25日には初めて、中国以外の新たな感染報告数が中国の新たな感染報告数を上回ったと報告した[34]。
2月26日の時点では、子どもの症例はほとんど報告されていなかった[12]。
3月20日には、WHOの事務局長談話において「喫煙はCOVID-19の重症化リスクを高める。」との発表を行っている[35]。
死亡例
COVID-19で死亡した人に関して、症状が発症してから死に至るまでの日数は6日から41日までの幅があり、中央値は14日であることが示されている[12]。
2020年6月24日午後19時現在、COVID-19が原因で、47万人の死亡者が出ている[1]。中国の国家衛生健康委員会によると、死亡した人の大多数は高齢者であった。死亡者の約80%は60歳以上の高齢者で、75%は心血管疾患や糖尿病などの持病があった[36]。
最初に死亡例が確認されたのは、2020年1月9日、武漢でのことだった[37]。中国以外で最初に死亡例が発生したのはフィリピンで[38][39]、アジア以外での最初の死亡例はフランスであった[40]。3月10日現在、中国本土以外で2桁以上の死亡者が確認されているのは、イタリア、イラン、韓国、フランス、スペイン、およびアメリカ合衆国である。他には、日本・台湾・香港・タイ・フィリピン・イラク・イギリス・ドイツ・スイス・オランダ・カナダ・オーストラリアおよびアルゼンチンでも死亡者が出ている。さらに北朝鮮では、コロナウイルスが原因で200人の兵士が死亡したとみられている[41]。
図表
感染の拡大
2019年8月
2020年6月現在、最新の「デジタル伝染病学」に基づいたボストン大学のイレーン・ゾイジーらの研究チームの研究によると、2018年1月から2020年4月に撮影された武漢市の衛星写真111枚の分析結果やインターネット検索エンジン百度での特定の症状が検索された頻度などから、COVID-19に特有の症状とされる「下痢」の検索数が8月に急増しており、8月には新型コロナウイルスの流行が始まっていた可能性があるとともに、下痢が「市中感染において重要な役割を果たした可能性がある」と示唆した[44]。
2019年11月
- 11月17日 - 湖北省出身の55歳の男が新型コロナウイルスの最初の症例であった可能性があるが、中国当局はデータを公開しなかったとサウスチャイナ・モーニング・ポストが報じている[45]。
2019年12月
- 12月8日 - 中国の湖北省武漢市の保健機関により原因不明の肺炎患者が初めて報告された。
- 12月18日 - イタリア国立衛生研究所が後に実施したイタリア北部の汚水処理施設から採取した40の下水サンプルの分析によると、12月18日時点のミラノとトリノの下水サンプルから新種のコロナウイルス「SARS-Cov-2」の遺伝子の痕跡が確認され、中国が12月31日に初の新型コロナ感染を報告する以前にイタリア北部でウイルス感染が始まっていた可能性があることが裏付けられた[46]。
- 12月30日 - 原因不明の肺炎について記載された公文書を勤務先の病院で発見した李文亮がWeChatに画像として投稿した[47]。2020年1月7日、原因が新種のコロナウイルスと特定された[48]。
- 12月31日 - 世界保健機関 (WHO)への最初の報告が行われた。
2020年1月
- 1月1日 - 華南海鮮卸売市場を閉鎖。
- 1月7日 - 原因が新種のコロナウイルスであることを確認。
- 1月9日 - 最初の死者が出た[49]。
- 1月13日 - 中国国外として初となる、
- 1月16日 -
- 1月19日 -
- 1月20日 - 広東省でのヒト - ヒト感染が確認されたことが発表。クルーズ客船「ダイヤモンド・プリンセス号」が横浜港を出港。
- 1月21日 -
- 1月22日 -
- 1月23日 - 武漢市が人の出入りの制限を始める。
- 1月24日 -
- 1月25日 - 日本で武漢市在住の30代女性旅行者の感染を確認。
- 1月26日 - 広東省政府は公共の場でのマスク着用を義務付け、違反者に対する罰則を導入。北京市政府が市境を超えるすべてのバスの運行を停止すると報じた。
- 1月27日 -
- 1月29日 -
- 1月30日 -
- 1月31日 -
世界的に防疫体制が敷かれ、武漢市に対して各国民を帰還させるチャーター便が送られると共に中国以外の国では中国を経由しているクルーズ客船から下船できない乗客も現れた(以降参照)。SARS-CoVが流行した2003年時点よりもグローバル化が進み、SARS-CoV-2感染者に無症状の場合も多いという特徴もあって、防疫が難しく、SARS-CoV-2は急速に世界中に広まって行った。また、ネットとマスメディア双方が「コロナ」の話題で埋め尽くされ、不正確な情報が大量に飛び交う「インフォデミック」状態に陥った[51]。困窮状態にある消費者心理に付け込んだ、生活必需品の高額転売なども起きた[52]。
2020年2月
- 2月1日 - クルーズ客船の「ダイヤモンド・プリンセス号」から香港で1月25日に下船した香港人男性の感染を確認。
- 2月2日 - 上海市当局などが国内の工場から買い上げたことで世界的にマスクが品薄になり、高額転売を行う者も現れた。フィリピンで中国国外初の死亡者が確認された[53]。
- 2月3日 - 火神山医院が完成。
- 2月4日 -
- 2月5日 - 雷神山医院が完成。日本では集団感染を起こしたクルーズ客船「ダイヤモンド・プリンセス号」が、日本政府の指示により大黒埠頭沖で14日間の隔離措置を開始した。
- 2月7日 - SNSで最初に新型肺炎についての報告を行った医師の李文亮が死亡[54]。
- 2月8日 - 武漢で60代の日本人男性1名が新型肺炎により死亡[55]。新型肺炎による日本人初の死亡を確認[55]。
- 2月11日 - WHOが新型コロナウイルスの感染による疾患を「COVID-19」と命名[56]、ICTVがこのウイルスを「SARS-CoV-2」と分類、命名した[57]。湖北省が、肺炎を引き起こす新型コロナウイルスによる死者が103人、感染者が2097人増えたと発表[58]。同日時点で中国本土の死者は計1011人となり、感染者は4万2千人を超えた[58]。
- 2月13日 - 日本で初の死亡者が確認された[59]。新型コロナウイルス感染の疑いがある乗客がいるとしてフィリピン、日本、台湾、アメリカ領グアムに入国拒否されたクルーズ客船「ウエステルダム号」がカンボジアに入港[60]。渡航歴のない千葉県の20代男性が感染[61]。
- 2月14日 -
- 2月15日 - フランスで初の死亡者を確認。中国以外で3カ国目の新型コロナウイルスによる死者の確認。
- 2月16日 - 台湾で初の死亡者を確認[63]。中国以外で4カ国目の新型コロナウイルスによる死者の確認。
- 2月19日 -
- 2月21日 - 日本での感染者が100人を超えた[65]。
- 2月24日 -
- 2月25日 -
- 2月26日 - 日本で2人目の死亡者を確認。韓国での感染者が1000人を超えた[68]。
- 2月27日 -
- 2月28日 -
- 2月29日 - イタリアでの感染者が1000人を超えた[69]。
2020年3月
- 3月1日 -
- 3月2日 -
- 3月3日 -
- 3月4日 -
- 3月5日 -
- 3月6日 -
- 3月7日 -
- 3月8日 -
- 3月9日 -
- 3月10日 -
- 3月11日 - 世界各地での流行についてWHOがパンデミック相当との見解を示した[19][20]。
- 3月12日 - アメリカがイギリス以外のヨーロッパからの入国を30日間停止すると発表。
- 3月13日 -
- 3月14日 -
- 3月15日 -
- 3月16日 -
- 3月17日 -
- 3月18日 -
- 3月19日 - イタリアの死亡者数が中国の死亡者数を上回り、世界最多になった[73]。
- 3月20日 -
- 3月21日 -
- 3月22日 -
- 3月23日 -
- 3月24日 -
- 3月25日 -
- 3月26日 - アメリカの感染者数が中国、イタリアを上回り、世界最多になった[74]。
- 3月30日 -
- 3月31日 -
2020年4月
- 4月2日 -
- 4月4日 -
- 4月5日 -
- 4月6日 -
- 4月10日 -
- 4月11日 - アメリカの死亡者数がイタリアを上回り、世界最多になった[78]。
- 4月16日 - 世界全体の感染者数が200万人を超えた[79]。
- 4月18日 - 日本での感染者が1万人、死者数は200人を超えた[80][81]。
- 4月28日 - 世界全体の感染者数が300万人、世界全体の死者数が20万人を超えた[82]。アメリカの感染者数が100万人を超えた[83]。
- 4月29日 -
- 4月30日 -
2020年5月
- 5月10日 - 世界全体の感染者数が400万人を超えた[84]。
- 5月13日 -
- 5月21日 - 世界全体の感染者数が500万人を超えた[85]。
- 5月27日 - アメリカの死者数が10万人を超えた[86]。
2020年6月
- 6月11日 - アメリカの感染者数が200万人を超えた[87]。
- 6月20日 - ブラジルの感染者数が100万人を超えた[88]。
- 6月23日 - 世界の感染者数が900万人を超えた[89]。
- 6月28日 - 午後7時前、世界の感染者が1000万人を超えた[90]。
2020年7月
世界全体の感染者数と死者数
新型コロナウイルスの全世界の感染者数と死者数の推移を表したグラフを以下に示す。2020年2月1日には感染者が1万人を超え、2月11日には死者が1000人を超えた。3月7日には感染者数が10万人を超え、3月19日には全世界での感染者数が20万人を超えた。そして3月23日には、全世界での感染者数が30万人を突破した。6月13日午後19時時点において全世界で728万人以上の感染者と43万人以上の死者が確認されており[1]、現在も増加している。
2月末時点では、発生国となった中国本土が感染者数と死者数の多くを占めていた(「中国本土における2019年コロナウイルス感染症の流行状況」も参照)。なお、2月13日に感染者数が急増したのは、中国湖北省が新型コロナウイルス感染の認定基準を変更したからである[93]。
3月16日には、中国本土以外での感染者数が中国本土での感染者数を超えた。
一方、中国国家衛生健康委員会は2月14日、検査で陽性であっても発熱や咳のような症状がなければ感染者として発表しないという基準に変更している[94]。
また、3月15日に北京大学の姚洋国家発展研究院長は論文で「地方当局者は『新たな感染者を1人でも出せば処分する』という指令を受けている」と異例の指摘をしている[94]。湖北省では3月18日-19日に新たな感染者が確認されていないが、中国は感染症鎮圧の目標達成を装うために統計データを改ざんしていると指摘されている[94]。
4月18日までのイギリスの死者に介護施設で亡くなった人は含まれていない。これからは入所者に症状が出れば全員検査し、正確なデータも間もなく公表する[95]。