開けて悔しき玉手箱のブログ

浮世の世間で ある日 玉手箱を 開けてしまった........。 気づくと そこは......。

京都大学は、日本で2番目に創設された帝国大学である京都帝国大学の流れを汲んでいる国立大学で、精神的な基盤として「自由の学風」を謳っている[1]。また、西部講堂のロックコンサートなどに代表される京都地区における文化発信地としての役割も担ってきた。

京都大学  

 

京都大学
京都大学.svg
 
Kyoto University Clock Tower.jpg
 
百周年時計台記念館
大学設置/創立 1897年
学校種別 国立
設置者 国立大学法人京都大学
本部所在地 京都府京都市左京区吉田本町
北緯35度1分34秒 東経135度46分51秒
学生数 22,455
キャンパス 吉田京都府京都市左京区
宇治(京都府宇治市
桂(京都府京都市西京区
学部 総合人間学部
文学部
教育学部
法学部
経済学部
理学部
医学部
薬学部
工学部
農学部
研究科 文学研究科
教育学研究科
法学研究科
経済学研究科
理学研究科
医学研究科
薬学研究科
工学研究科
農学研究科
人間・環境学研究科
エネルギー科学研究科
アジア・アフリカ地域研究研究科
情報学研究科
生命科学研究科
地球環境学大学院
公共政策大学院
経営管理大学院
総合生存学館
ウェブサイト https://www.kyoto-u.ac.jp/ja
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京都大学(きょうとだいがく、英語Kyoto University)は、京都府京都市に本部を置く日本国立大学である。略称は京大(きょうだい)。

 

概観 

大学全体 

吉田キャンパス本部にある正門

京都大学は、日本で2番目に創設された帝国大学である京都帝国大学の流れを汲んでいる国立大学で、精神的な基盤として「自由の学風」を謳っている[1]。また、西部講堂のロックコンサートなどに代表される京都地区における文化発信地としての役割も担ってきた。

建学の精神(理念・学是) 

創立以来「自由の学風」を建学の精神としている[1]国立大学法人となった後に制定された京都大学の基本理念にも引き継がれた[1]

学風および特色 

京都市内の繁華街から離れた古都の風情を残す落ち着いた環境の中にあり、何事も学生の自主性に任せるという「自由の学風」を標榜している[2]学生寮の入退寮選考を学生に任せた結果、無学籍者も居住するようになった[3]リベラルな学風の傾向にある[4]。毎年行われる11月祭折田先生像を巡る落書き、卒業式での仮装などにもその一端を垣間見ることができる[5]

京都大学や(前身の)京都帝国大学では、それらの自由の拡大あるいは縮小を巡る攻防戦が繰り返されてきた。滝川事件は最も有名な事例の一つである[6]

教育および研究 

研究所・研究センター 

京都大学は学部・研究科以外に19の附置研究所・研究センターを設置している[7]。2010年3月現在、国内の大学で最多である[8]。2020年4月時点で、そのうちののべ14の研究所・研究センターは文部科学省共同利用・共同研究拠点」に認定されており、国内の大学で最多である[9]。共同利用・共同研究拠点の前身に当たる「全国共同利用型附置研究所・研究施設」の仕組みを初めて採用したのは京都大学基礎物理学研究所である。これらの事実について京都大学の関係者は「幅広い分野において日本を代表する学術研究拠点となってきた、京都大学の社会的特徴を表している」[5]と考えている。

国内・世界との比較 

タイムズ・ハイアー・エデュケーションによる『THE世界大学ランキング 2022-2023』(2022年度)では、世界第68位、アジア第13位、国内第2位[10](同誌の世界大学名声ランキングでは第27位、アジア第5位、国内第2位[11])である。またQS世界大学ランキング 2022(2021年)では、世界第33位、アジア第8位、国内第2位である[12]

タイムズ・ハイヤー・エデュケーションベネッセと連携して日本の大学の評価を発表している『THE世界大学ランキング日本版2022』では、これまでの総合順位を繰り下げた結果となり、第5位に甘んじた[13][14]

受賞 

2019年10月10日現在、卒業生から8人、ゆかりのある人物も含めると11人のノーベル賞受賞者(いずれも自然科学分野)を輩出している。これはアジアの大学で最多である。フィールズ賞ラスカー賞ガードナー国際賞の受賞者数も国内の大学で最多である。

 

沿革 

(沿革節の主要な出典は公式サイト[15][16][17][18][19][20][21]

略歴 

この記事は検証可能参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。出典検索?"京都大学" – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL(2016年5月)

京都大学の起源は文久元年8月16日(1861年9月20日)に長崎に設立された長崎養生所(その後、長崎精得館へ改称)まで遡る。長崎精得館の理化学部門は、当初は江戸にあった開成所(現在の東京大学)へ「理化学校」として移設することになっていたが、明治維新の混乱で実現しなかった。慶応4年(1868年)に明治政府は「理化学校」を舎密局(せいみきょく、後の理学校)として大阪に開設することを決定、明治2年(1869年)に開校した。明治3年(1870年)、理学校は明治2年10月24日(1869年11月27日)に開設された洋学校と合併、開成所となる。開成所はその名称を大阪英語学校 (旧制)、大阪専門学校、大阪中学校、大学分校と変遷させ、1886年明治19年)に公布された中学校令によって第三高等中学校と改称する。第三高等中学校は1889年8月1日に京都市吉田町に取得した新校地へ移転した。1894年に公布された高等学校令に基づいて第三高等中学校は旧制の第三高等学校(以下、本記事において「第三高等学校」は特に断りのない限り、旧制第三高等学校を指す)となる。

京都帝国大学(撮影年不明)

帝国大学令制定後、近畿地方にも帝国大学の設置を求める声が上がっていたが、財政難のため見送られ続けていた。1895年西園寺公望日清戦争で得た賠償金を基に第三高等学校帝国大学へ昇格させる提案を行う。最終的に第三高等学校東一条通の南側(現在の吉田南キャンパス)に移転し、高等学校の土地・建物を大学が利用するという案が採用され、翌年、予算処置が可決される。1897年6月18日に京都帝国大学設置に関する勅令明治30年勅令第209号)が制定され、「京都帝国大学」が発足する。

創設時の計画では1898年にまず法科大学から設置する予定であったが、工科志望者の急増により1年前倒しという形で、創設と同年の1897年に京都帝国大学理工科大学が設置された。続いて1899年京都帝国大学法科大学および京都帝国大学医科大学1906年京都帝国大学文科大学を設置し、約10年をかけて分科大学を設置した。初代総長(1897年 - 1907年)には文部省専門学務局長の木下広次が就任。事務局長に当たる「書記官」には中川小十郎が就任した。

当時の総長の意向もあって、「研究・教授・学修の自由を重んじるドイツ式」を採用、ドイツの大学のシステムに倣った。高根義人の主導によるこの方針は現在の「自由の学風」に影響を与えたといわれる。法科大学の卒業生の高等文官試験での不振を端として転換されたものの、京都大学に独特の学風を根付かせる端緒となったことは確かである。

1919年大正8年)に分科大学制が学部制に変わった。その年には、経済学部が法学部から分離して独立の学部となり、1923年には農学部の設置と学部の増設が相次いだ。農学部増設と同じ年には本部構内に京都大学のシンボルとして親しまれている時計台を持つ大学本館が完成している。1926年には京都大学初の附置研究所に当たる化学研究所が設置された。

昭和に入ると思想関係の締め付けが強化された世相を反映して、京都大学でも思想事件が相次ぐ。1928年昭和3年)、文部省マルクス経済学者の河上肇教授の辞職を要求。教授会は河上の辞職を認める決議を出し、河上は大学を追われることになる。さらに1933年には鳩山一郎文部大臣が法学部の瀧川幸辰教授の刑法理論が「赤い思想」であるとして休職処分にしたことから、法学部の全教官が辞表を提出。総長も文相と会見、辞意を表明したものの文部省からの切り崩しに遭い、結局瀧川ら7人の教官が大学を去る事態となった(滝川事件)。

日中戦争激化に伴う戦時体制の強化に伴い、日本精神史(文学部)、東亜経済政策原論(経済学部)、航空学・燃料化学(工学部)などの国策に沿った講座が設けられた。太平洋戦争の開戦後、学生を軍隊風に編成する目的で「京都帝国大学報国隊」が結成される。

また、京大医学部出身の軍医である石井四郎は、満州国関東軍731部隊を設立し、化学兵器生物兵器の開発や、捕虜や罪人に対する人体実験などを行った。これに対し、医学部長を務めた戸田正三や、石井の指導教員であった医学部教授の清野謙次は、京大医学部出身者を部隊の人材として送り込み、石井の活動を支援した。

1943年、文系大学生の徴兵猶予が停止され、学生が続々と戦場に赴いた。京都帝国大学学徒出陣壮行会では、総長の羽田亨を先頭に平安神宮に参拝、必勝を祈願したという。

第二次世界大戦終結後、公職追放によって大学を免職になる教授が出る一方で、滝川事件で大学を去っていた瀧川幸辰らが大学に復帰した。1946年から女子の入学が認められた。創立五十周年に当たる1947年には大学名から「帝国」が削られて京都大学と改称。1949年には第三高等学校を統合して、新制大学となった。同年には、理学部教授湯川秀樹が日本人初のノーベル賞に輝き、京都大学ではこれを記念して湯川記念館を設置。その後、湯川記念館は基礎物理学研究所に改組されている。

1968年、青年医師連合の京都大学支部による医学部大学院入試ボイコットの呼びかけに応じなかった受験生に青医連メンバーが暴行を働いたいわゆる「青医連事件」が発生。これを端緒として教養部は無期限ストに入り、学生部は閉鎖された。東大のような入試中止という事態は免れたものの、戦後初めて卒業式が中止に追い込まれ、さらに翌年度になってもいくつかの建物の閉鎖は依然続き、全面解除は9月まで持ち越されている。なお、1973年度は、入学式が中止になっている。

1992年平成4年)、総合人間学部が設置され、翌年には教養部が廃止、同時に大学院大学への移行も行われ、現行の大学組織の形に改編された。1997年京都大学は創立百周年を迎えた。そして2004年、時代の流れにより国の改革の一つとして国立大学法人法が施行され、その規定により京都大学国立大学法人に改組した。2017年6月、指定国立大学法人に指定される。

本稿ではこれらの経緯から、創立は第三高等学校の前身である舎密局の設置年である1869年、設立は京都帝国大学が誕生した1897年としている。

年表 

明治 

大正 

昭和 

平成 

令和 

 

基礎データ 

所在地 

一部の研究所、施設を除き、キャンパスは全て京都府内に所在する。

象徴 

学歌 

作詞 水梨彌久、作曲 下総皖一1939年に出された『青少年学徒ニ賜ハリタル勅語』に応えるものとして1940年に制定された。歌詞は前年に学内で公募されたもので、卒業生の水梨の作品が一等に選ばれた。卒業式入学式などで使われる。なお、卒業生で指揮者の朝比奈隆のファーストレコーディングは、この学歌である(テイチク。演奏は京都大学交響楽団)。旧帝国大学では唯一の学歌である。歌詞は京都大学の公式サイト上に紹介されている。 1997年の創立百周年を期に新しい学歌の制定を計画し、歌詞の募集も行われたが、結局『従来の学歌の方がよい』との意見が多数を占めたため、計画は中止された。

その他の京都大学に関係する歌としては以下がある。

学生歌
作詞 長崎太郎、作曲 芥川徹。1953年制定。歌詞は公募によるもの。
応援歌『新生の息吹
作詞 中川裕朗、作曲 多田武彦1958年制定。歌詞は公募によるもの。
応援歌『花の香薫りぬ』
作詞 久保田規美夫、作曲 橋本崇志。1959年制定。
応援歌『ダークブルー 海の碧』
作詞 白石裕、作曲 元山邦夫。1961年制定。歌詞は公募によるもの。
応援歌『ひとつの魂』
作詞 酒井裕、作曲 京都大学吹奏楽団。1991年制定。歌詞は公募によるもの。
逍遥の歌(紅もゆる)
作詞 澤村胡夷、作曲 y.k(本名不明)。1904年

第三高等学校のあるクラスのクラス歌が、全校に広まり、第三高等学校京都大学を象徴する歌となった。1946年黒澤明監督の映画『わが青春に悔なし』の挿入歌に使われたことで全国にも知られるようになった。当初の歌詞は現在伝わっているものと一部異なる。

月見草
作詞 岡本扇一、作曲 一高寮歌。1919年
琵琶湖周航の歌
作詞 小口太郎、作曲 吉田千秋1917年

第三高等学校水上部(現京都大学ボート部)部員の小口太郎が琵琶湖周航の途上に作詞した。曲は当時部員の間で流行していた歌『ひつじぐさ』(作曲 吉田千秋)を流用している。第三高等学校の寮生らに愛唱された。

アルトハイデルベルク

アルト・ハイデルベルクを基にした学生歌。戦後、吉田寮の寮生らに愛唱された。

京都大学寄宿舎寮歌
作詞 田淵昇、作曲 野崎始。1935年

学旗 

学歌と同じ趣旨で1940年に制定された。学旗の意匠は京都大学の公式サイト上に紹介されている。

スクールカラー 

スクールカラー濃青 である。

エンブレム 

吉田キャンパス時計台前のクスノキを図案化したものが大学のエンブレムとして使用されている。元々は1950年頃から「事務局シール」として印刷物などに用いられていたもので、1990年に正式にエンブレムとして了承された。

 

教育および研究 

組織 

学部 

工学部土木工学教室本館(吉田キャンパス

研究科 

理学研究科4号館(吉田キャンパス

短期大学部 

附属機関 

  • 附属図書館
機構
  • 国際高等教育院
    • 附属国際学術言語教育センター
    • 附属日本語・日本文化教育センター
  • 大学院教育支援機構
  • 学生総合支援機構
  • 環境安全保健機構
    • 環境管理部門
    • 安全管理部門
    • 放射線管理部門
    • 健康管理部門
    • 低温物質管理部門
    • 附属環境科学センター
    • 附属安全科学センター
    • 附属放射性同位元素総合センター
    • 附属健康科学センター
    • 附属物性科学センター
  • 情報環境機構
    • IT企画室
    • 情報環境支援センター
  • 図書館機構
  • 産学官連携本部
  • オープンイノベーション機構
  • 国際戦略本部
  • 人と社会の未来研究院
学部附属施設
医学部附属
大学院研究科附属施設
文学研究科附属
教育学研究科附属
  • 臨床教育実践研究センター
法学研究科附属
  • 国際法政文献資料センター
  • 法政実務交流センター
経済学研究科附属
  • プロジェクトセンター
  • 東アジア経済研究センター
理学研究科附属
  • サイエンス連携探索センター
医学研究科附属
  • 動物実験施設
  • 先天異常標本解析センター
  • 総合解剖センター
  • 脳機能総合研究センター
  • ゲノム医学センター
  • 医学教育・国際化推進センター
  • インキュベーションハブ京都[32]
薬学研究科附属
  • 薬用植物園
  • 統合薬学教育開発センター
工学研究科附属
  • 光・電子理工学教育研究センター
  • 流域圏総合環境質研究センター(滋賀県大津市
  • 量子理工学教育研究センター
  • 桂インテックセンター
  • 情報センター
  • 環境安全衛生センター
  • グローバルリーダーシップ大学院工学教育推進センター
農学研究科附属
  • 京都農場(北部構内)
生命科学研究科附属
  • 放射線生物研究センター
  • 生命動態研究センター
経営管理研究部附属
  • 経営研究センター
研究連携基盤(附置研究所・研究センター)
全国共同利用施設[33]
学内共同教育研究施設[33]
舞鶴水産実験所
その他の学内組織[33]
  • 大学文書館
  • アフリカ地域研究資料センター
  • 白眉センター
  • 学際融合教育研究推進センター
  • 高大接続・入試センター
  • 研究連携基盤
  • 学術研究支援室
  • 大学院横断教育プログラム推進センター
  • 男女共同参画推進本部
高等研究院
  • 物質-細胞統合システム拠点 (iCeMS)
    • 附属メゾバイオ1分子イメジングセンター
    • ケミカルスクリーニングセンター
  • ヒト生物学高等研究拠点 (ASHBi)
  • 理研-京大科学技術ハブ(連携拠点)
    • 理研-京大数理科学連携拠点
    • 豊田理研-京大連携拠点
    • 医学物理・医工計測グローバル拠点

学術交流提携校 

共同研究や研究者・学生の交流を行うため、170の大学・機関と大学間交流協定を結んでいる。また延べ965の大学・機関と部局間協定を結んでいる。()内の数字は締結年。

研究 

21世紀COEプログラム 

採択23件

  • 2002年
    生命科学
    化学材料科学
    • 京都大学化学連携研究教育拠点(新しい物質変換化学の基盤構築と展開)
    • 学域統合による新材料科学の研究教育拠点
    情報、電気、電子
    • 知識社会基盤構築のための情報学拠点形成
    • 電気電子基盤技術の研究教育拠点形成
    人文科学
    • グローバル化時代の多元的人文学の拠点形成
    • 心の働きの総合的研究教育拠点
    学際、複合、新領域
    • 世界を先導する総合的地域研究拠点の形成(フィールド・ステーションを活用した教育 ・研究体制の推進)
    • 環境調和型エネルギーの研究教育拠点形成
    • 災害学理の究明と防災学の構築
  • 2003年
    医学
    数学物理学地球科学
    • 先端数学の国際拠点形成と次世代研究者育成
    • 物理学の多様性と普遍性の探求拠点
    • 活地球圏の変動解明
    機械、土木、建築、その他工学
    社会科学
    学際、複合、新領域
    • ゲノム科学の知的情報基盤・研究拠点形成
    • 微生物機能の戦略的活用による生産基盤拠点
    • 東アジア世界の人文情報学研究教育拠点
  • 2004年
    革新的な学術分野
    • 昆虫科学が拓く未来型食料環境学の創生

グローバルCOEプログラム 

採択13件

  • 2007年
    生命科学
    • 生物の多様性と進化研究のための拠点形成
    化学、材料科学
    • 物質科学の新基盤構築と次世代育成国際拠点
    情報、電気、電子
    • 知識循環社会のための情報学教育研究拠点
    • 光・電子理工学の教育研究拠点形成
    人文科学
    • 心が活きる教育のための国際的拠点
    学際、複合、新領域
    • 生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点
  • 2008年
    医学系
    • 生命原理の解明を基とする医学研究教育拠点
    数学、物理学、地球科学
    • 数学のトップリーダーの育成
    • 普遍性と創発性から紡ぐ次世代物理学
    機械、土木、建築、その他工学
    社会科学
    • 親密圏と公共圏の再編成をめざすアジア拠点
    学際、複合、新領域
  • 2009年
    学際、複合、新領域
    • 極端気象と適応社会の生存科学

教育 

教養科目 

京都大学での学部段階での教育は、全学が対象の教養科目と各学部ごとの専門科目に大別される。このうち教養科目については、1993年の教養部廃止以降、全学共通科目を中心に再編された。教養科目と専門科目の分担は、1・2回生を教養課程、3回生以上を専門課程とするような学年による区分は行わず、1回生では教養科目を多く履修し、学年が上がるに従って専門科目の割合を徐々に増やし、卒業までに教養・専門のそれぞれで必要な単位を取得する方式を採っている。ただし学部によっては、途中の年次までに所定の教養科目の単位を取得していないと系登録・研究室配属などができない(事実上の留年)ことがある。

2013年度に全学共通で年間登録授業数の上限を定めるキャップ制が新規入学生に適用されることとなった。様々な科目を広く履修し、各学生が己の適正を探っていけるよう理学部や文学部は学科を細分せず単学科となっている。だが、キャップ制にはこれら既存の教育制度との齟齬があるとして、しばしば在学生の間で問題視されている。

教養科目の大半は全学共通科目であり、以下の5群に分類される。

ただし一部の科目はA・C群、B・D群など複数の群に属し、学生が履修登録時にどちらの群の科目として履修するかを選択する。学部ごとに各群から取得すべき単位数が定められている。学部によっては、一部の科目を卒業に必要な単位としては認めないことがある。たとえばB群には文系学生向けの数学の講義が含まれるが、これを理系学部の学生が履修しても単位として認められない。特に、工学部生は学部指定のB群科目以外は一切卒業単位に認定されない。

なお、総合人間学部生に対しては、C群を除いて群の概念そのものが適用されない。また、文学部生も平成16年度以前入学者については、A・B・D群が同一視されていた。

このほか次のような科目が設けられており、科目内容によってA〜D群の単位として認定される。

新入生向け少人数セミナー(ポケット・ゼミ)
1998年度より行われるようになった。異なる専門分野の教員と接することで視野を広げることを目的としている。
国際教育プログラム (KUINEP)
ほぼ同数の留学生と日本人学生を対象に英語で講義を行う。

教養科目の運営は、教養部廃止時には総合人間学部が担当していたが、2003年以降は新設された高等教育研究開発推進機構が担当している。

履修登録や休講・レポート・試験などの連絡を WEB 上で行うため、全学共通教育教務情報システム(略称 KULASIS = Kyoto University's Liberal Arts Syllabus Information System, クラシス)が運用されている。

採択されているプログラム 

  • 特色ある大学教育支援プログラム
    • 外国語教育の再構造化-自律学習型CALLと国際的人材養成-
    • 相互研修型FDの組織化による教育改善
  • 現代的教育ニーズ取組支援プログラム
    • 国際連携による地球・環境科学教育 -アジア地域の大学との同時進行型連携講義の構築と実践-
    • 新しい蘇生教育の広域展開する薬剤師育成
  • 大学教育の国際化推進プログラム
  • 法科大学院専門職大学院形成支援プログラム
    • 実践的理論教育高度化プロジェクト
    • 実務基礎教育の在り方に関する調査研究
    • 臨床研究者養成プログラム
  • 地域医療等社会的ニーズに対応した医療人教育支援プログラム
    • 先端医療の育・創薬を先導
  • 魅力ある大学院教育イニシアティブ
    • 理論・実践融合型による教育学の研究者養成
    • 学際的エネルギー科学研究者養成プログラム
    • 社会との協創による情報システムデザイン
    • 化学教育トリニティ
    • 横断型系統的医学研究キャリアパス形成
    • 臨地教育研究による実践的地域研究者の養成
    • シミュレーション科学を支える高度人材育成
    • 生命科学キャリアディベロップメント
  • 派遣型高度人材育成協同プラン
 

学生生活 

サークル活動 

1916年に設立された朝比奈隆の出身サークルとして交響楽に詳しい人々の間では著名な京都大学交響楽団学生新聞に当たる『京都大学新聞』を発行している京都大学新聞社などが知られている。また、京都大学SF研究会SFファンダムにおいてローカルコン「京都SFフェスティバル」の主催などで知られている。

また、京都大学では学生運動の名残が残っており、近年でも石垣カフェといった事例が発生している。

学園祭 

京都大学11月祭 (November Festival:NF)
例年11月下旬に4日間、吉田キャンパス内、吉田南構内および本部構内にて行われる最大級の学園祭である。京都大学11月祭全学実行委員会が主催する。
北部祭典
11月祭と同時期に北部構内で行われる。農学部自治会と理学部自治会が主催する。
京都大学11月祭前夜祭
11月祭の前日に吉田グラウンド内で行われる。応援団が主催する。
紅萠祭
例年4月上旬の数日間、吉田キャンパス内で行われる。体育会が主催する。

スポーツ 

京都大学体育会が課外スポーツの振興に当たっており、現在51のクラブが所属している関西の強豪校である。しかし大学スポーツ協会には参加せず。京大のスクールカラーである濃青をシンボルカラーとし、濃青地に白で十字が染め抜かれた意匠「体育会十字」を旗などに使う。歌に関しては#学歌を参照。年に1度、4月に機関紙「濃青」を発行し、全新入生に配布している。全国七大学総合体育大会および近畿地区国公立大学体育大会の参加校である。また、2009年より、東京大学との間で、京都大学東京大学総合対校戦を開催している。

アメリカンフットボール部ギャングスターズの愛称を持ち、大学チャンピオン6回、日本チャンピオン4回の経験がある。特に1986年1987年は、甲子園ボウル(東西大学王座決定戦)・ライスボウル(日本選手権)連覇を果たした。関西学生アメフト DIV1 所属。

硬式野球部関西学生野球連盟に加盟し、旧関西六大学野球連盟時代に2度の優勝がある。帽子のロゴ「DB」は Dark Blue の略で、スクールカラー「濃青」に因んでいる。

ボート部は、全日本大学選手権大会などで男子舵手付きペアの優勝経験がある。

男子ラクロス部は、関西学生ラクロスリーグファイナルで2004年、2006年、2008年、2010年に優勝している。

京都大学キャップ投げ倶楽部が新スポーツ「キャップ投げ」を考案。

学生フォーミュラ 

2013年優勝。毎年レベルの高いマシン作りに定評がある。新技術を搭載するために常に挑戦し続けるスタイルが京都大学の校風を表していると言えよう。

 

大学関係者と組織 

学内組織 

京都大学学術出版会 

学生団体 

公認団体 

  • 体育会(55団体)
  • 体育系サークル(32団体)
  • 文化系サークル(98団体)

非公認団体 

卒業生 

同窓会 

全学規模の同窓会として、京都大学同窓会が2006年11月に発足した。

また学部・研究科や専門分野ごとに以下のような同窓会がある。

  • 京都大学 総合人間学部 人間・環境学研究科同窓会
  • 有信会(法学部)
  • 芝蘭会(医学部) - 同窓会施設として芝蘭会舘を保有する。
  • 以文会(文学部)
  • 経済学部同窓会
  • 京エネ会(エネルギー科学研究科)
  • 京友会(教育学部
  • 京大建築会(工学部建築学科など)
  • 京機会(京都大学機械系工学会)
  • 京都大学地球物理学教室同窓会(大学院理学研究科地球物理学教室)
  • 四明会(農学部・農学研究科)
  • 中陽会(農学研究科食品生物科学専攻など)
  • 京土会(工学部土木工学科など)
  • 京都大学水曜会(工学部 資源工学・材料工学など)
  • 京大薬友会(薬学部・薬学研究科)
  • 洛友会(大学院工学研究科電気・電子工学専攻など)
  • 工化会(工学部工業化学科・工学研究科化学系)
  • 京大情報学同窓会(大学院情報学研究科)
  • 鴻鵠会(公共政策大学院)
  • 京都大学同窓会若手会(学部学科を問わず満45歳以外の卒業生限定)

また地域ごとの同窓会組織がいくつか存在する。

学士会 

社団法人学士会は、旧帝国大学出身者、教授・助教授・学長(経験者含む)で構成されており、もちろん京都大学の卒業生、修了生も加盟することができる。

大学関係者一覧 

 

施設 

キャンパス 

吉田キャンパス 

吉田南総合館北棟・エントランス

学部と大学院のほとんどが設置されているキャンパス。

宇治キャンパス 

使用学部:なし
使用研究科
  • 理学研究科(一部)
  • 工学研究科(一部)
  • 農学研究科(一部)
  • エネルギー科学研究科(一部)
  • 情報学研究科(一部)
使用附属施設
交通アクセス

旧陸軍の弾薬庫跡地を利用して1947年に開設された。1950年度から1960年度まで教養部1回生の講義が行われていたことがあったが、現在は学部の講義は行われていない(ただし夏休みなどに行われる全学共通科目の集中講義の中には宇治で行われるものもある。たとえば「ビーム科学入門」のように化学研究所提供のものなど。)。工学部や理学部、農学部の4回生は、配属された研究室によっては、ここで卒業研究を行うこともある。

桂キャンパス 

使用学部
  • 工学部(物理工学の機械工作実習を機械工場で実施の他、4回生の卒業研究を実施)
使用研究科
  • 工学研究科(電気系、化学系、建築系、地球系、物理系〈ただし材料工学専攻を除く〉)
  • 工学研究科附属施設
    • 量子理工学教育研究センター
    • 桂インテックセンター
    • 情報センター
    • 環境安全衛生センター
    • グローバルリーダーシップ大学院工学教育推進センター
使用附属施設
  • 国際融合創造センター
交通アクセス

1990年代には吉田・宇治の両キャンパスが手狭になったことから、「第3キャンパス」の建設が計画された。当初は京都府南部や滋賀県も候補地として検討されたが、京都市の提案により桂坂ニュータウンに隣接する、市が住宅地として開発していた「桂御陵坂」地区が建設地に選ばれた。